スズキは3月8日、2030年度に向けた成長戦略の達成および持続的成長の実現のため、社員一人ひとりが自身の能力を最大限に発揮できる環境を整備していくとし、その一環として、2024年4月から人事制度を全面的に刷新すると発表しました。新しい人事制度は、社員一人ひとりの挑戦と行動、価値創造を通じて、個の職務能力向上と成長を促す、としています。
今回の新たな人事制度のポイントとして、各職系・階層ごとの役割と社員一人ひとりの職務遂行に必要な能力要件を明確化した職能資格制度、業績と職務能力の向上を別々に評価し、短期の業績は賞与に、職務能力は昇給・昇格に反映する評価制度、60歳以降も気力・体力・環境に問題がなければ、60歳時点の業務と給与を維持する働き方、などを挙げています。また、初任給を大幅に引き上げ、若年層からの賃金カーブの立ち上がりを改善することとしており、4月以降の新卒初任給は、大学卒では現行の22万円から14.1%引き上げて25万1千円とし、高校卒では現行の17万9千500円から12.0%引き上げて20万1千円とする等としています。
鈴木社長のコメントでは、今回の人的資本増強を通じて、従業員のモチベーションを高め、スキルアップやイノベーションを推進することを目指すとしています。また、一人ひとりの挑戦と行動を促し、『個の成長』の加速と『個の稼ぐ力』を強化し、組織全体の成長につなげるとともに、社員が自己実現できる職場環境の構築にも取り組んでいくとしています。
スズキの新しい人事制度のポイント
1.職能資格制度の導入
① 各職系・階層ごとの役割と社員一人ひとりの職務遂行に必要な能力要件を明確化した職能資格制度へ移行。
② 各本部の職務で必要とされる知識・スキル・ノウハウ・経験を明示し、職務能力の増強に活用。
2.評価制度の見直し
① 業績と職務能力の向上は別々に評価し、短期の業績は賞与に、職務能力は昇給・昇格に反映。これによりさらに挑戦できる環境の醸成を図る。
② 能力評価の項目を明示し、上司と部下の相互コミュニケーションを通じて職務能力改善に取り組む。
3.60歳以降の働き方の見直し
① 60歳を過ぎても、気力・体力・環境に問題がなければ、60歳時点の業務と給与を維持。
② 全社レベルの人材マッチングと再教育による個の職務能力に最適な配置を実現し、60歳以上の方々が活き活きと働くことができる会社を目指す。
4.給与・手当・初任給の見直し
① 職務と職能に基づく給与体系を導入。
② 子育て支援、通勤、国内出向などの各種手当を見直し。
③ 初任給を大幅に引き上げ、若年層からの賃金カーブの立ち上がりを改善。
企業ニュース/スズキ株式会社
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