帝国データバンクは3月20日、「2023年度の雇用動向に関する企業の意識調査」の結果を発表しました。この調査は、2023年2月14日~28日の期間に、全国2万7,607社を調査対象として実施し、有効回答企業数は1万203社(回答率37.0%)でした。
2023年度に正社員の採用予定がある企業は63.0%(前年度比0.8ポイント増)、採用予定のない企業が26.1%(同1.3ポイント減)でした。また、採用人数を増加させる予定の企業は25.7%(同0.2ポイント増)で、新型コロナ前の2019年度の水準(23.4%)を上回っています。
正社員の採用予定がある企業を規模別にみると、「大企業」86.3%、「中小企業」58.7%、「小規模企業」41.8%となっています。業界別にみると、「運輸・倉庫」が70.0%で最も高く、次いで、「サービス」が69.0%、『建設』が68.1%で続いています。なかでも、「サービス」は約3社に1社が採用人数の増加を見込んでいます。さらに、主な業種別にみると、「医療・福祉・保健衛生」(82.8%)では 8 割超の企業が採用を予定しているほか、「旅館・ホテル」(79.3%)、「輸送用機械・器具製造」(76.8%)でも 8 割近くにのぼっています。
非正社員の採用予定がある企業は47.3%(同1.0ポイント増)、採用予定のない企業は39.2%(同1.9ポイント減)でした。また、採用人数を増加させる予定の企業は13.4%(同0.9ポイント増)で、こちらも新型コロナ前の2019年度の水準(13.0%)を若干上回っています。
非正社員の採用予定がある企業を規模別にみると、「大企業」63.1%、「中小企業」44.4%、「小規模企業」33.2%となっています。業界別にみると、「農・林・水産」が60.2%で最も高く、「小売」(58.8%)、「運輸・倉庫」(56.9%)も6割近くで続いています。さらに、主な業種別にみますと、「飲食店」(91.4%)や「旅館・ホテル」(80.5% )、「飲食料品小売」(75.3%)、「娯楽サービス」(73.4%)など、個人消費関連の業種で採用予定がある企業の割合が高い傾向となっています。
(景気・業界の動向/帝国データバンク)
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