日本労働組合総連合会(略称:連合)は1月13日、「学生を対象とした労働に関する調査」結果を発表しました。この調査は、学生の「働くこと」への意識や実態を把握する目的で、学生アルバイトの現状や、卒業・就職後の勤続意向、ワークルールや労働組合の認知度などについて調査を実施したものです。
アルバイト経験がある学生に対して、アルバイト先で労働時間や賃金などの労働条件、ハラスメント、人間関係等のトラブルにあったことがあるか尋ねたところ、「ある」と回答した割合は32.6%でした。アルバイトの経験者は大学生等では9割、学生全体では約7割に上りますが、経験者の3割強がアルバイト先で何らかのトラブルに遭遇していることになります。
トラブルの内訳は、「労働時間関係(長時間労働、シフト等)」が43.3%、「人間関係(いじめ、ハラスメント等)」が42.4%などとなっています。労働時間に関するトラブルが最も多く、連合の「なんでも労働相談ホットライン」に寄せられる相談内容と比較しても、学生アルバイトに特徴的な傾向とのことです。
一方、働くうえで必要なワークルール(法律等の知識)については、これまでに「学習する機会があった」と回答した学生は62.1%でした。学習した場所は、「学校」(57.5%)、「自分で調べた」(41.1%)、「アルバイト先」(21.1%)などとなっています。ワークルールの学習経験がある人のほうが、トラブルの遭遇機会が多くなる傾向にありますが、このことはワークルールを学ぶことによって「トラブルをトラブルとして認識できるようになる」ことを示唆している可能性があるとしています。
(プレスリリース/連合)
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